[PDF] 黒毛和種繁殖雌牛の分娩遅延の要因と分娩誘起が子牛に及ぼす影響
デキサメタゾンなどのステロイド系抗炎症薬は、強力な抗炎症作用を有します。しかし妊娠牛に使用すると胎盤等に作用し、エストロジェンやプロスタグランジンF2α合成促進により流産や早産を起こすことがあります。つまり、妊娠牛への使用は基本的にNGです。
ことがある。 デキサメタゾン0.8mgをマウスの妊娠8日から14日までの各日にそ
一方で、「妊娠牛にデキサ使ったけど妊娠維持したよ~」という話を聞くことがあります。そうなんです。ステロイド系抗炎症薬による流産は100%起こるものではなく、妊娠早期であれば流産率は低いという報告もあるのです!へ~。(でも、基本は使用NGですよね)
「じゃあ、非ステロイド使えば良いじゃん!」となりますが、非ステロイド系抗炎症薬にも妊娠牛特有の注意点があるのです・・・・。
今週の動画
獣医師にはどうやってなるの?
その結果、3か月齢の子牛及び全ての妊娠期間における妊娠牛において、判定基準が満 ..
守らなければならないこと
(一般的注意)
・本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。
・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。
・本剤の使用に当たっては,適応症の治療上必要な最小限の期間の投与に止めることとし,週余にわたる連続投与は行わないこと。
・本剤は、「使用基準」の定めるところにより使用すること。
(取扱い及び廃棄のための注意)
・本剤の外観又は内容物に異常が認められた場合は使用しないこと。
・変色が認められた場合には使用しないこと。
・本剤は他の薬剤と混合して使用しないこと。
・本剤を分割投与する場合は,速やかに使用すること。
・本剤は有効期間を設定してある動物用医薬品なので使用期限を過ぎた製品は使用しないこと。
・注射器具は滅菌されたものを使用すること。
・注射針は必ず1頭ごとに取り替えること。
・小児の手の届かないところに保管すること。
・本剤の保管は直射日光及び高温を避けること。
・開封後の容器は化粧箱に入れ暗所に保管すること。
・使用済みの容器は,地方公共団体条例等に従い処分すること。
・本剤を廃棄する際は,環境や水系を汚染しないように注意し,地方公共団体条例等に従い処分すること。
・使用済みの注射針は,針回収用の専用容器に入れること。針回収用の容器の廃棄は,産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可を有した業者に委託すること。
2.
しかし妊娠牛における抗炎症薬の使用には、少し注意が必要です。妊娠牛特有の副作用が、抗炎症薬の種類に応じて存在するのです・・・。
ホルスタイン種泌乳牛の妊娠期における血中抗ミューラー管ホルモン動態
使用に際して気を付けること
(使用者に対する注意)
・誤って注射された者は,直ちに医師の診察を受けること。
・本剤が誤って眼,鼻,口等に入ったときは,直ちに水で洗浄やうがい等を行い医師の診察を受けること。
・本剤が皮膚に付着したときは,石けん等でよく洗うこと。
(牛及び馬に関する注意)
・注射部位は,70%アルコールで消毒し,皮下注射時には注射針が血管内に入っていないことを確認して投与すること。
・副作用が認められた場合には,速やかに獣医師の診察を受けること。
【専門的事項】
① 対象動物の使用制限等
・本剤に対して過敏症の既往歴のある患畜には使用しないこと。
・本剤は妊娠動物に投与すると,流死産,後産停滞を起こすことがあるので,妊娠 動物に対しては,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にだけ投与すること。
② 重要な基本的注意
・本剤は副腎皮質ホルモン系薬剤であるので,患畜の症状及びその程度を十分に考慮して,慎重に使用すること。
・本剤は牛及び馬の筋肉内注射は行わないこと。
③ 副作用
・本剤は泌乳量を減少させることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止する等して観察を十分に行い,その後の投与の可否について検討すること。
・本剤は感染症を悪化させたり,ときに誘発感染症を起こすことがあるので,観察を十分に行い,この様な症状があらわれた場合には適切な処置を取ること。
④ その他の注意
・本剤は実験動物において催奇形性,培養細胞において変異原性を示したとの報告がある。
・本剤は長期投与すると,一過性の精巣機能低下を起こすという報告がある。
①気候変動による影響について、私が診療中に感じるのは、気温や湿度の日内変動が大きいときです。そんな時はお母さん牛の乳質が変化したためか、子牛が下痢をしているケースが多いです。私はこのような場合、お母さんの牛が易感染状態etc…になっているのではないかと推測します。よって軽度な乳房炎を発症しているとみなし、子牛ではなく、まずお母さんに注射をしてあげるようにしています。
具体的にはペニシリン系などの抗生物質(日和見菌やその他のバイ菌退治が目的)、デキサメサゾン(白血球の遊走阻害、アルコール不安定乳の改善が目的)、ビタミンAD3E(粘膜免疫能の改善、抗酸化作用発揮が目的)の一回投与をしてあげます。
抗生物質は乳汁中に移行するので、子牛の下痢治療には理にかなっていると思います。デキサメサゾンに関しては5ml投与が今までで一番反応が良いです(ただし、妊娠牛には投与禁忌です泣)。そうすると翌日しっかりと子牛の便が絞まり、固まっていることが多々ありますよ~。
[PDF] 小規模野草地への和牛放牧時における妊娠牛の栄養状態
②お母さん牛の発情については、乳質に影響が出る理由は正直なところはっきりと分かりません。ホルモンバランスが関係しているからでしょうか、、、。そんな時は無理にもお母さんの牛のおっぱいを与えずに子牛にマスクして断乳させたり、代用乳を与えることを推奨します。