かぜを知ろうその7 クループの咳 | くぼこどもクリニック ブログ
グルココルチコイドは、プラセボ(ダミー治療)と比較して、2時間後のクループの症状を軽減し、入院期間を短縮し、再診率や(再)入院率を低下させるというエビデンスに変わりはない。デキサメタゾンの0.15mg/kgの少量投与は、標準用量である0.60mg/kgと同等の効果が期待できる。クループに対する低用量デキサメタゾン0.15mg/kgの有効性に関するエビデンスを強化するために、さらなる研究が必要である。小児のクループの治療にはグルココルチコイドが有効であると結論づけた。
[PDF] 症例検討 患者背景 処方 クループ症候群とは 症状 年齢、性差 原因
ほとんどの研究(98%)は、その方法、報告の問題、あるいはその両方に関連する問題を抱えていた。プラセボと比較したグルココルチコイドについては、研究のばらつき、研究結果の不正確さや矛盾、バイアスのリスクから、2、6、12、24時間後のクループスコアの変化、再診または(再)入院のエビデンスの確実性を低下させた。再診、再入院、またはその両方について、報告の偏りが結果に影響を与えたというエビデンスはほとんどない。このレビューの他の比較でも、バイアスのリスク、試験結果の矛盾や不正確さに関する懸念など、エビデンスの確実性を脅かす同様の問題が存在した。
クループは声を出す声門周囲の感染症です。
パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルス、麻疹ウイルス、エンテロウイルスなどのウイルス感染によるものと、主にインフルエンザ菌b型(Hib)などによる急性喉頭蓋炎があります。
ここではウイルス感染によるクループに限って記載します。細菌性の喉頭蓋炎に関しては別途記載する予定です。
3歳までが90%を占め、男児に多い傾向があります。秋〜冬にかけて流行します。また、かかりやすい家族がいるとも言われています。
クループ症候群について | キャップスクリニック(医療法人社団ナイズ)
風邪の症状に引き続き、発熱、オットセイが鳴くようなあるいは犬が吠えるような咳(犬吠様咳嗽)や声がかれる(嗄声)、息を吸うときにゼーゼー聞こえる(吸気性喘鳴)認められるのが通常です。
これらの症状は主に夜間に認めることが多く、昼間の来院されたときには症状が無いこともまれではありません。
症状が重くなると喘鳴が増強し、肋骨の間や胸骨の上のくぼみがペコペコしてきます(陥没呼吸)。
日本ではまだありませんが、海外のガイドラインではWestleyのクループスコアを用いた治療指針があります。
水分摂取が出来ない場合や酸素濃度が90%以下であったり、クループスコアが5点以上では専門医療機関への紹介が必要となります。
有効な治療はなく、対処療法しかありません。
基本はアドレナリンの吸入とステロイドの全身投与になります。
アドレンリンの吸入は海外のガイドラインでは重症度のみの推奨されており、気管挿管を回避する為の一時的な処置と考えられています。
一方、日本では比較的軽症の患者さんにも使用されることが多いですが、効果は一過性なので帰宅後の悪化に注意が必要になります。
投与量は海外の製剤と日本の製剤が異なるため単純に比較することが出来ません。
ブデゾニド(パルミコート)の吸入も同様に効果があると言われていますが、日本では適応外となります。
またその使用量は2mgと多いため使用されることは少ないと思います。
ステロイドの全身投与は外来では経口、入院では点滴になることが多いです。その量はデキサメサゾン(デカドロン)で0.15mg/kgの単回投与になります。
デカドロンには錠剤とシロップがありますが、。錠剤は破砕して服用して頂きます。
ご自宅では水分の補給と加湿をしてあげて下さい。
アメリカの映画でお母様がシャワーを出した浴室に子どもを抱いて入り加湿しているシーンを見たことがあります。
デキサメタゾンエリキシルについて | 医師に聞けるQ&Aサイト
デキサメタゾンはプレドニゾロンと比較して、病院や救急外来を受診してから2時間後と6時間後のクループスコアに改善を認めず、おそらくクループによる再診や(再)入院をほぼ半分に減少させた。グルココルチコイドの追加投与は、プレドニゾロンと比較してデキサメタゾンが有利であった。デキサメタゾン0.15 mg/kgと比較して、標準用量である0.60 mg/kgは,病院または救急部受診後24時間におけるクループスコアリングスケールで評価したクループの重症度をおそらく低下させた.しかし、2時間、6時間、12時間後のクループスコアリングスケール、小児の再診や(再)入院、病院や救急外来での滞在時間については、群間で重要な差を見出すことはできなかった。エピネフリンなどの他の薬剤の使用、グルココルチコイドの補充、呼吸を助けるためのチューブの使用などの追加治療の必要性は、デキサメタゾン0.15mg/kgと0.60mg/kgで差はなかった。新たに組み入れられた試験では、グルココルチコイドの使用による重篤な有害事象は報告されていない。
クループ症候群は、生後6ヵ月~3歳の乳幼児に多い疾患で、晩秋から冬季に好発します。のどの奥(喉頭)がウイルス感染によって腫れることで気道が閉塞するかぜです。
クループに対するデカドロン、0.6mg/kg?0.15mg/kg?
クループ症候群は上記の3大症状で診断するため特別な検査はありません。
新型コロナウイルス感染症オミクロン株流行以降はクループ症候群を合併する子どもが増加し、一部では気管内挿管・人口呼吸を必要とする重症例も報告されています。夜中突然にわが子がノドの痛そうな激しい咳が出だして止まらなくなり、あわてて夜間救急診療所を受診することの多いクループ症候群。わけがわからず言われるがままに吸入を受け、出されたお薬を飲ませている親御さんが多いのではないでしょうか。どのような治療法があり、どのような効果があるのか、皆さんはご存じですか?
声の通り道(声門周囲)にウイルス感染が起きることにより浮腫・腫れが起きることで症状が出現し、特徴的な咳 ..
小児のクループの主な原因は、呼吸器系ウイルスである。クループは、のどや気道が腫れて、呼吸が困難になる。また、小児では「犬吠様咳嗽(犬が吠えるような咳)」と呼ばれる特殊な咳をすることがある。ステロイドの一種であるグルココルチコイドは、腫れを抑えて、クループの子どもたちが呼吸しやすいようにする。
しかし、そのご気管炎と思われる咳が痰の混じった咳に変わっていき、咳が長引いてきます。 ..
という方がいれば、呼吸器内科の専門医を受診し長期管理治療をきちんと受けましょう。
ステロイドではデキサメタゾン(デカドロン)のシロップを使用します。
リンデロンシロップ〔1.5mL/kg 例) 体重10kgの子で1回15mL〕単回経口投与が行われます。効果発現は投与後4~6時間とされており即効性はありません。症状再燃に伴う再受診率、アドレナリン吸入回数、病院内滞在時間、入院率に有意な改善が示されています。すなわち、病気の期間を短くし、重症化を抑制できる薬といえます。欧米ではすべてのクループ症候群の児に推奨される治療とされています。単回投与のため副作用はほとんどありません。反復投与が必要な場合は入院治療が必要となります。
また、小児では「犬吠様咳嗽(犬が吠えるような咳)」と呼ばれる特殊な咳をすることがある。 ..
但し服用量が結構多いためなかなか飲めない、途中で吐いてしまう子もいます。根気よく時間をかけて少しずつ飲むか、①デカドロン錠(1錠0.5mg)3錠を粉砕して単シロップ5mLに混ぜたもの、またはプレドニゾロン散/錠1~2mg/kgに替えてもらうとよいでしょう。
ようやっと眠れたかな?と思っていたら、あまり聞きなれない音の咳が続いてしまい、お子さんが目覚めてしまう。 ..
★五虎湯(炎症を鎮めたり、気管支のけいれんを緩和する作用があり。顔を赤くして咳き込むような激しい咳や気管支炎を改善します)
★麦門冬湯(粘膜や気道を潤し、水分や飴などでは潤しにくい気管支まで潤します。痰の少ない乾いた激しい咳や長引く咳を改善します)
デキサメタゾンエリキシル0.01%「日新」の薬剤情報・副作用
喘息発作をくり返しそこまで重症化してしまうと、最終的には経口ステロイド薬のプレドニンを継続して飲まなければいけません。経口ステロイド薬は吸入ステロイド薬と異なり、全身に影響を与えるので副作用の強いお薬になります。
デキサート注射液3.3mg(富士製薬工業株式会社)の基本情報・副作用
乳幼児によくみられるのどの奥が腫れるかぜです。夜間、突然に変な声の咳(犬吠様咳嗽)が出して止まらなくなりあわてて救急診療所を受診することが多いです。
2-4日間で改善することが多いですが、喉頭蓋炎は急速に進行し窒息死するリスクがあります。
クループ症状に加え、首を後ろに反りあごを突き出してよだれが流れ出るような呼吸困難(sniffing position)があれば速やかに救急車を要請しましょう。