3 歳以上,塩酸フェキソフェナジン(アレグラR):6 か月以上,メキタジン製剤(ゼスランR):年齢
熱性痙攣と相性が悪いといわれている薬に、抗ヒスタミン薬があります。今回は、熱性痙攣と抗ヒスタミン薬にどのような関係があるのか、熱性痙攣の既往歴がある子どもに薬を飲ませるときに何に気をつけたら良いのかについて詳しく見ていきましょう。
アレルギー薬であるフェキソフェナジン塩酸塩と交感神経 α 受容体作動薬である塩酸プソイドエフェドリ
てんかん患者さんのなかにもアトピー性皮膚炎や花粉症などによるアレルギー性鼻炎に罹患している人は多くみられます。このような患者さんに抗てんかん薬とアレルギーを抑える薬を併用してもいいかどうかをよく質問されます。
アレルギー症状は抑えないと、ストレスが強くなり、てんかん発作の誘因にもなりますので、飲まないように指示するのは困難です。20年ほど前に外来で診ていたてんかん患者さんでアレルギーに対して抗ヒスタミン薬を他科から処方されてから発作がひどくなった経験があります。調べるとアレルギーで服薬されていた薬の添付書にてんかん発作を増悪させることがあるので慎重に投与するようにと書かれていたことを知りました。抗ヒスタミン薬はアレルギー性鼻炎の発症部位である鼻粘膜でアレルギーを起こすヒスタミンを阻害する薬ですが、脳内に対しては覚醒を妨げる、つまり眠気が強くなる作用をもたらし、てんかん患者さんには発作が起こりやすくなる状態を招きます。最近は脳内に移行しにくい新しい抗アレルギー薬がたくさん出ていますので、これらを選ぶように指導しています。
自分に合う薬を探すしかない、ともいえます。 ・一般的に眠気が出にくいのは・・・
熱性痙攣を繰り返し起こす子どもはあまり多くなく、予後は比較的良好です。年齢とともに再発率は低下し、いずれほとんど痙攣が起こらなくなります。しかし、熱性痙攣を起こした一部の子どもは将来的にてんかんを発症することがあるため、注意が必要です。
ヒスタミンは中枢神経系において神経伝達物質として様々な役割を果たしており、中枢のヒスタミンH1受容体は、抗けいれん作用も有している。ヒスタミンH1受容体拮抗薬による催けいれん作用が幼弱動物で認められており、GABA(γ-アミノ酪酸)などによる中枢神経の抑制系が十分に発達していない乳幼児では、ヒスタミン系が神経の抑制系として働いている。血液脳関門を通過し、脳内に移行したヒスタミンH1受容体拮抗薬は、ヒスタミンニューロンによる抗けいれん作用を阻害し、特にてんかん素因のある小児や脳内の神経細胞の未熟な乳幼児ではけいれん等を誘発する。血液脳関門を通過しにくく、ヒスタミンH1受容体占拠率の低いヒスタミンH1受容体拮抗薬は、フェキソフェナジンエピナスチン、エバスチンなどである。
症例を検討した背景因子のなかでは,てんかんなどの神経学的素因または発作の既往が最も多く, ..
今年も花粉症のシーズンがやってきました。スギやヒノキの花粉は2月から4月にかけてピークを迎えますが、今年は例年より花粉の飛散量が多いと報道されております。花粉症の症状を和らげるためには抗ヒスタミン薬が有効ですが、てんかんがあると内服することに不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
抗ヒスタミン薬はヒスタミンというアレルギー症状を引き起こす物質が作用する受容体をブロックするもので、H1~H4の4種類があります。
安全性は確立していない[使用経験が少ない。]。 フェキソフェナジン
ところで、熱性痙攣の子どもには抗ヒスタミン薬を避けたほうが良いという話を聞いたことがありませんか?しかし、抗ヒスタミン薬が熱性痙攣の発症率を上げることはありません。では、なぜ避けたほうが良いのでしょうか。
抗ヒスタミン薬とは、神経伝達物質の一つであるヒスタミンの働きを抑える薬のことです。古くから使われており眠気が出やすいものを第一世代、比較的新しく開発されたもので眠気が出にくいものを第二世代の抗ヒスタミン薬と呼んでいます。主な抗ヒスタミン薬は、以下の通りです。
腸管からの吸収が促進されてAUCが上昇するため、眠気などの副作用が出やすくなる。…
H1受容体は、中枢神経系に多く分布しており、ヒスタミンが結合すると興奮性を高め、覚醒状態を維持するために関与している物質のひとつです。また、平滑筋や血管内皮細胞などにも分布しており、こちらに作用するとアレルギー反応や炎症反応を引き起こします。
2.0~7.5%程度 (一般人口におけるてんかん発症率:0.5~1.0%) ..
抗ヒスタミン薬(シプロヘプタジン、ケトチフェン、クロルフェニラミン)を使用したグループでは、使用しなかったグループよりも発作持続時間が長かったとの報告があります。また、発熱してから発作を起こすまでの間隔も短くなることが明らかです。
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「杏林」キョーリンリメディオ株式会社
日本小児神経学会が発刊している「熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン2023」には、「発熱性疾患に罹患中に鎮静性抗ヒスタミン薬を使用してよいか」との問いに対して以下のような記載がされています。
てんかんを患っており部分てんかんの二次性全般化の複雑部分発作でMRI等で脳 ..
このことから、熱性痙攣の既往歴がある方が発熱した場合は、鎮静性抗ヒスタミンの服用を避けるべきといえます。
比較的安全⇒ クラリチン、ジルテック、アレロック、タリオン、ゼスラン
第一世代の抗ヒスタミン薬と第二世代の抗ヒスタミン薬でリスクを比較したところ、発熱してから痙攣が起こるまでの時間を短縮させる働きが両方で確認されました。また、第一世代の抗ヒスタミン薬を使用したグループでは、優位に発作持続時間が長いことも確認されています。
リドカインを含ませた綿球を肛門に挿入。帰宅。 直腸潰瘍発現。 酸化マグネシウム(300㎎×3T),アセトアミノフェ
熱性痙攣に注意が必要なのは、鎮静性抗ヒスタミン薬だけではありません。気管支拡張薬であるテオフィリンも発作持続時間を延長させるといわれています。
寝る前にフェキソフェナジン杏林を50錠飲みました。起きたらどうなりますか? 1
このようにヒスタミンは身体の中で様々な働きをしていますが、抗ヒスタミン薬はこれらの受容体にヒスタミンと競合して結合し、ヒスタミンの作用をブロックします。私たちの身体の中には血液-脳関門という、血液中の物質が容易には脳(中枢神経系)に入り込めなくするバリアが存在します。しかし、抗ヒスタミン薬の中には血液-脳関門を通過しやすいものもあり、これらの薬剤は中枢神経系のH1受容体にも作用し、眠気などの副作用を引き起こします。
てんかんと花粉症
そのため、熱性痙攣の既往歴がある子どもが熱を出した場合は、抗ヒスタミン薬と同様にテオフィリンの使用も推奨されていません。
てんかんの患児に適切な抗ヒスタミン薬は?
抗ヒスタミン薬は、子ども用の市販薬にもよく配合されています。熱性痙攣の既往歴がある子どもに市販薬を使用する場合は、抗ヒスタミン薬が入っていないかをしっかり確認しましょう。
花粉症の薬の効果が弱い時には、、
抗ヒスタミン薬には第一世代と第二世代があり、第一世代抗ヒスタミン薬(d-クロルフェニラミンやシプロヘプタジン、プロメタジンなど)は血液-脳関門を通過しやすいため中枢神経系への移行が多く、第二世代抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジンやオロパタジン、エピナスチンなど)は血液-脳関門を通過しにくいため中枢神経系への移行は少なくなっています。
薬剤師へ問題「交差感受性が高くない抗てんかん薬は?」
風邪薬と呼ばれる種類の薬には、あらゆる成分が配合されています。熱や鼻水、咳などさまざまな症状に効くように作られているため、抗ヒスタミン薬も配合されていることがほとんどです。
第1回 抗ヒスタミン薬でけいれんがおこりやすくなる
熱を冷ますためには、解熱剤が用いられます。しかし、子ども用のねつ冷ましシロップには、解熱剤と一緒に抗ヒスタミン薬が配合されていることが多いので注意しましょう。
・マイスタン細粒1%(抗てんかん薬)
第一世代のものは眠気の副作用や痙攣発作のしきいを下げて発作を誘発する可能性があるため、てんかんの患者様には適していません。「てんかんの方は抗ヒスタミン薬を飲まない方が良い」と言われるのはこちらの薬剤のことを意図して言われているのだと思います。一方、第二世代のものは中枢神経系への影響が少なく、眠気などの中枢神経系の副作用を起こしにくいとされていますので、てんかんの患者様でも安心してお飲み頂けます。
てんかんとアレルギー|森野クリニック院長のブログ
アレルギー反応による咳を止めるために、咳止めシロップにも抗ヒスタミン薬が配合されていることがよくあります。
抗ヒスタミン剤の副作用
抗ヒスタミン薬は鼻炎の症状を軽減させるのに効果がある薬です。そのため、鼻炎シロップにはほぼ必ず抗ヒスタミン薬が配合されています。
抗ヒスタミン講演会
花粉の季節となり花粉症の方にはつらい季節となりました。荻窪でも徐々に花粉が増えてきており花粉症の薬を使われている方も多くいらっしゃると思います。
[PDF] 抗てんかん薬の副作用・ 内服管理の仕方
それでもご不安な方はプランルカストやモンテルカストと言ったヒスタミンではなくロイコトリエンというアレルギー物質をブロックするタイプの抗アレルギー薬や、点鼻薬や点眼薬などの局所治療薬で対応することも可能です。