マイコプラズマ肺炎 Mycoplasma pneumonia
マイコプラズマ肺炎では、発熱、倦怠感、頭痛、咽頭痛などの症状がではじめて、数日後に、咳嗽(せき)が出てきます。せきは、痰を伴うことが少ない乾いたせき(乾性咳嗽とよびます)が特徴で、解熱した後も長く持続することがあり、「長引く頑固なせき」と表現されます。ただし、これらの症状だけからマイコプラズマ感染症を診断することは困難です。呼吸器症状以外にも、稀ではありますが、中耳炎、皮疹、心筋炎、ギランバレー症候群(神経の炎症で手足が動きにくくなるなどの症状があります)など肺以外の病気を合併することもあります。
マイコプラズマ肺炎など約20種類の感染症のデータと情報をお伝えします。新型コロナウイルスとインフルエンザや手足口病やヘルパンギーナなど。
マイコプラズマ感染症は、マイコプラズマという細菌による感染症で、様々な症状をきたします。現在、流行しているマイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)と呼ばれる菌による呼吸器感染症で、一般的な肺炎と異なり、学童期から成人にみられ、高齢者には少ない感染症です。ほとんどが軽症で、自然に治ることもありますが、ごく稀に重症化することがあります。
以前は、4年に一度のオリンピック開催年に定期的に流行していたため「オリンピック肺炎」と呼ばれていたこともありますが、最近はその傾向はなくなりました。2020 年に新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まってから今年になるまで、大きな流行は確認されていませんでしたが、現在の流行は最後に流行した2016年の流行を超える流行となっています。
マイコプラズマ感染症は感染症法上で5類感染症と定められており、毎週の全国の流行状況が把握されています。現在のように、流行期にある場合、風邪のような症状、せきがある、周囲に同様の症状の方がいる、という場合は、マイコプラズマに感染している可能性があるため、近くの医療機関を受診してください。なお、現在、新型コロナウイルス感染症も流行しています。医療機関を受診する際には、医療機関に連絡をいれて受診することをお勧めします。
受診後に、本感染症の診断がなされ、抗菌薬で治療を行われた場合、一般的には2~3日で解熱することがほとんどですが、解熱しない、せき、そのほかの症状が悪化する場合は、再度、医療機関にご相談ください。
マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について ..
新型コロナウイルス感染症のように、せきやくしゃみの飛散から感染が拡がる、いわゆる飛沫感染が主体です。潜伏期は2~3週間で、患者と濃厚に接する家族内、もしくは、職場内などの小集団でしばしば拡がりますが、インフルエンザのように短期間で地域での大規模な感染拡大が起こることは稀であるとされています。ただし、学校で流行を引き起こし易いことから、夏休み明けの新学期は要注意です。さらに子供が学校で感染し、家庭にもちこむことによる家族内感染事例も多く発生しています。
マイコプラズマ肺炎は、マクロライド系などの抗菌薬で治療されます。軽症で済む人が多いですが、重症化した場合には、入院して治療が行われます。
IDWR 2024年第35号<注目すべき感染症> マイコプラズマ肺炎
新型コロナウイルス感染症のように、せきやくしゃみの飛散から感染が拡がる、いわゆる飛沫感染が主体です。潜伏期は2~3週間で、患者と濃厚に接する家族内、もしくは、職場内などの小集団でしばしば拡がりますが、インフルエンザのように短期間で地域での大規模な感染拡大が起こることは稀であるとされています。ただし、学校で流行を引き起こし易いことから、夏休み明けの新学期は要注意です。さらに子供が学校で感染し、家庭にもちこむことによる家族内感染事例も多く発生しています。
マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマという細菌に感染することによって起こる呼吸器系の病気です。1年を通じて発生しますが、特に秋冬に患者が増加する傾向が見られます。
マイコプラズマ肺炎藤沢市の小児科・アレルギー科 湘南台あかちゃんこどもクリニック ..
発熱や全身の倦怠感、頭痛、咳などの症状がみられます。咳は熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。感染した人の多くは気管支炎で済み、軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となったり、重症化したりすることもあります。また、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発する症例も報告されています。
マイコプラズマ肺炎では、発熱、倦怠感、頭痛、咽頭痛などの症状がではじめて、数日後に、咳嗽(せき)が出てきます。せきは、痰を伴うことが少ない乾いたせき(乾性咳嗽とよびます)が特徴で、解熱した後も長く持続することがあり、「長引く頑固なせき」と表現されます。ただし、これらの症状だけからマイコプラズマ感染症を診断することは困難です。呼吸器症状以外にも、稀ではありますが、中耳炎、皮疹、心筋炎、ギランバレー症候群(神経の炎症で手足が動きにくくなるなどの症状があります)など肺以外の病気を合併することもあります。
マイコプラズマ肺炎の症状や検査、感染力について【大人の症状も】
【文 献】
1)Cherry JD. Mycoplasma and Ureaplasma infection. In Textbook of pediatric infectious diseases, 4th ed. WB Saunders,1998. pp2259‐2286
2)Anonymous. マイコプラズマ肺炎. 病原微生物検出情報月報19巻2号、1998.
インフルとマイコプラズマ肺炎の同時流行に注意 自覚しづらい症状も
マイコプラズマ肺炎の定点当たりの報告数、年齢階級別の報告数を見ることができます。
この記事では、マイコプラズマ肺炎の症状、診断方法、治療、予防対策を説明しています。症状の進行が緩やかで、咳や発熱などが特徴です。
県内におけるマイコプラズマ肺炎の最新の報告数は、以下のページをご覧ください。
マイコプラズマ肺炎 (まいこぷらすまはいえん)とは | 済生会
◆広島県のマイコプラズマ肺炎の最新情報は、以下のリンクからご確認ください。
マイコプラズマ肺炎の原因や症状、治療法について解説。マイコプラズマニューモニエという細菌が、気管や気管支から感染して起こる肺炎です。
◆広島市のマイコプラズマ肺炎の最新情報は、以下のリンクからご確認ください。
【歩く肺炎】マイコプラズマって、いったいどんな病気? | 医師ブログ
栃木県内においては、2021年3月以降、マイコプラズマ肺炎の報告がほとんどない状況が続いていましたが、2024年夏頃から継続して報告が見られるようになり、第38週に大幅に増加しました。全国的にも、報告数が過去5年間の同時期と比較してかなり多い状況で推移しています。
新型コロナウイルス感染症、マイコプラズマ肺炎の報告が続いています。 これらの ..
例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、秋冬に増加する傾向があります。
今回は最近流行しているマイコプラズマ感染症についてお話させていただきます。 目次
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。小児や若い人の肺炎の原因として、比較的多いものの一つです。
新型コロナウイルス感染症※, 報告数, 43, 流行なし, 43, 765, 警報レベル:14 ..
日本呼吸器学会を含む5学会から合同で「マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について」の提言が出されました。マイコプラズマ肺炎に関する一般の方及び患者向けへの啓発・説明並びに医療者向けの留意点が示されましたので、一般の方向けの情報について一部を抜粋してお知らせします。
群馬県内の最新の動向 2025年第1週(12月30日~1月5日)
以前には、定型的な細菌性肺炎と違って重症感が少なく、胸部レ線像も異なる故に「異型肺炎」に分類されてきた肺炎群があり、その後、マイコプラズマ肺炎は「異型肺炎」の多くを占めるものであることが解った。近年「異型肺炎」の病名は使われなくなる傾向にある。
マイコプラズマ感染症の多くは、いわゆる風邪と見分けのつかない症状で、約1週間程度の経過で治癒します。
以前には、定型的な細菌性肺炎と違って重症感が少なく、胸部レ線像も異なる故に「異型肺炎」に分類されてきた肺炎群があり、その後、マイコプラズマ肺炎は「異型肺炎」の多くを占めるものであることが解った。近年「異型肺炎」の病名は使われなくなる傾向にある。
マイコプラズマ肺炎について
確定診断には、患者の咽頭拭い液、喀痰よりマイコプラズマを分離することであるが、適切な培地と経験があれば難しいことではない。しかしながら早くても1 週間程度かかるため、通常の診断としては有用ではない。近年迅速診断としてPCR 法が開発されており、臨床的に有用性が高いが、実施可能な施設は限られている。
臨床の現場では血清診断でなされることが多い。補体結合反応(CF)、間接赤血球凝集反応(IHA)にて、ペア血清で4倍以上の上昇を確認する。単一血清で診断するには、それぞれ64倍以上、320倍以上の抗体価が必要である。近年、粒子凝集法(PA )、蛍光抗体法(IF)あるいは酵素抗体法(ELISA)によるIgM、IgG抗体の検出も可能となっている。
マイコプラズマ肺炎について
肺炎マイコプラズマという病原体に感染することで発症します。咳や発熱を主症状とし、小児や若者の患者が多く報告されています。
潜伏期間は、2~3週間です。髄膜炎などの合併症を併発する症例も報告されています。
感染経路は飛沫感染であり、症状のある人の咳のしぶきを吸い込んだり、症状のある人と身近で接触したりすることで感染するといわれています。
家庭内、学校や職場などの施設内でも感染が広がる可能性があります。
マイコプラズマ肺炎にご注意ください!
では、マイコプラズマ肺炎患者は、通年で報告されています。
感染症法に基づく調査が開始された1999年以降、2012年には最も多くの患者数(1,091人)が報告されました。
2020年以降患者数が減少していましたが、2024年に入ってから患者数が増加しています。
地域別・年齢別の詳しい患者報告数の情報は、をご覧ください。
マイコプラズマ肺炎とはどのような病気ですか?
潜伏期は通常2~3週間で、初発症状は発熱、全身倦怠、頭痛などである。咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが、経過に従い咳は徐々に強くなり、解熱後も長く続く(3~4週間)。特に年長児や青年では、後期には湿性の咳となることが多い。鼻炎症状は本疾患では典型的ではないが、幼児ではより頻繁に見られる。嗄声、耳痛、咽頭痛、消化器症状、そして胸痛は約25%で見られ、また、皮疹は報告により差があるが6~17%である。喘息様気管支炎を呈することは比較的多く、急性期には40%で喘鳴が認められ、また、3年後に肺機能を評価したところ、対照に比して有意に低下していたという報告もある。昔から「異型肺炎」として、肺炎にしては元気で一般状態も悪くないことが特徴であるとされてきたが、重症肺炎となることもあり、胸水貯留は珍しいものではない。
他に合併症としては、中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など多彩なものが含まれる。
理学的所見では聴診上乾性ラ音が多い。まれに、胸部レ線上異常陰影があっても聴診上異常を認めない症例があり、胸部レ線検査が欠かせない。胸部レ線所見ではびまん性のスリガラス様間質性陰影が特徴とされてきたが、実際には多いものではなく、むしろウイルス性、真菌性、クラミジア性のものに多いと報告されている。マイコプラズマ肺炎確定例では、大葉性肺炎像、肺胞性陰影、間質性陰影、これらの混在など、多様なパターンをとることが知られている。血液検査所見では白血球数は正常もしくは増加し、赤沈は亢進、CRP は中等度以上の陽性を示し、AST 、ALT の上昇を一過性にみとめることも多い。寒冷凝集反応は本疾患のほとんどで陽性に出るが、特異的なものではない。しかしながら、これが高ければマイコプラズマによる可能性が高いとされる。
【注意】マイコプラズマ肺炎患者が急増 過去最多を更新
マイコプラズマ肺炎の感染力はそれほど強くないとはいえ、濃厚接触者となる家族は感染しやすいものです。家の中では以下のポイントに注意し、家庭内での飛沫感染と接触感染を防ぎましょう。
●家庭内感染を防ぐポイント
・感染者、家族共にマスクをする。
・感染者の看護をする人は1人に決め、熱が下がるまで、感染者はなるべく別の部屋で過ごし、食事も別にする。
・感染者のお世話をする前後に、石けんと流水で手を洗い、うがいをする。
・感染者とタオルを共有しない。
マイコプラズマ肺炎は、抗菌薬の服用で治癒する病気です。初期症状はかぜと判断がつきにくいですが、かぜに似た他の症状が治まっても、咳が1週間以上続く場合は、必ず病院を受診するようにしましょう。重症化すると肺機能の低下にもつながるので、咳はありふれた症状だからといって、放っておかないことが大切です。また、抗菌薬が処方されたら、医師の指示に従ってのみ切りましょう。