ベルソムラはオレキシン受容体拮抗薬と呼ばれる睡眠薬です。脳内にあるオレキシン(覚醒を維持する物質)の働きを低下させて、睡眠を促します。
日中に眠くなりにくいのは、オレキシンという覚醒をコントロールする物質が作用しています。夜間にオレキシンの受容体を遮断して働きを抑えて、睡眠をもたらすタイプです。薬理学的に薬剤による依存性や筋弛緩による転倒に対してより考慮された安全性が高いタイプで。現在はスボレキサントがありますが、抗生物質としてよく使用されるクラリスロマイシンとの併用ができないため注意が必要です。
のほか,クラリスロマイシンは,ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤トリアゾラム(ハル
ベンゾジアゼピンとは異なる化学構造式の睡眠薬ですが、GABAA受容体のα1、α2、α3のバランスがとられているため筋弛緩が少ないため転倒などが少なく、依存性もつきにくいため、安全性がより高いタイプです。
化学構造式がベンゾジアゼピンを基本骨格とする睡眠薬です。繰り返し使用しても効果が低下しにくく、自然な睡眠が得られるためよく使用される薬です。服用に際しては医師の指示を守り、増量するとき、また減量や服用を中止する際は医師とよく相談することが大切な薬です。特に短時間型の睡眠薬は長期服用していた場合、急に服用を中止すると、その後の睡眠が不安定になることがあります。計画的に減量して終了していくことが必要な場合があります。作用時間の長い中間型や長時間型は急な服用の中止での影響が少ないですが、翌朝以降にも効果の影響が残り、生活に支障をきたすことがあります。特に薬を代謝する生理機能の低下した高齢者では注意が必要です。トリアゾラムは一部の抗真菌薬や特別な抗ウイルス薬とは併用できません。
臨床試験の結果より、本剤は不眠症の診断基準に定められる入眠困難及び睡眠維持困難の両方、
GABAA受容体にはαサブユニットがあり、薬剤のサブユニットへの選択性で効果と使用後の注意に対して違いがあります。α1は鎮静効果、睡眠作用および依存、α2は睡眠と抗不安作用および筋弛緩、α3は睡眠作用と抗不安作用、抗うつ作用および筋弛緩、α5は筋弛緩や学習や記憶、耐性に関与しています。α1は筋弛緩に関しては他に比べ極めて弱いので転倒を予防するために現在では中心的な位置付けになっています。ただし依存にも関与するので、医師の指示を正しく守るなど注意をしていくことが必要です。非ベンゾジアゼピン系では、α1とα2、α3への作用のバランスによりベンゾジアゼピン系よりも副作用がより少ない薬剤と考えられます。
ベンゾジアゼピンとは、ベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造の化合物です。中枢神経系のGABAA受容体に存在するベンゾジアゼピン受容体に結合して、塩素イオンCl-の流入を促して脳の働きを抑えて鎮静、睡眠導入を高める作用があります。ベンゾジアゼピンの基本骨格を持った化学物質をベンゾジアゼピン系、異なる構造の化学物質を非ベンゾジアゼピン系と分類しますが、ともにGABAA受容体のベンゾジアゼピン受容体に結合して作用します。
薬物相互作用 (12―ベンゾジアゼピン系睡眠薬の薬物相互作用)
メラトニン受容体を刺激して睡眠の効果を出します。ベンゾジアゼピン受容体には関与しないので筋弛緩や記憶障害などがないため安全性の高いタイプです。現在はラメルテオンがありますが、抗うつ薬のフルボキサミンマレイン酸塩とは併用ができません。
眠れない=不眠、対応策としての薬は睡眠薬、でも依存性が怖いから服用したくない、効かなかったら強い薬になるのかしら?などよく質問される内容です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は浅い睡眠が増え、深い睡眠が減るため、睡眠の質が落ちることがあります。 ..
薬を飲んでから問題が生じたときは、用量を調節したり、薬を飲むタイミングを変えたりする必要があるので、他の睡眠薬への変更を含めて、担当医に相談してください。
個人差はありますが、超短時間型の睡眠薬と比較して、ベルソムラの作用時間が長いという理由によって起こり得る副作用の一つです。人によっては、薬による眠気が仕事に影響することがあります。
睡眠時随伴症、夢遊症等の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤 ..
閉塞型の睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)の対症療法として,nasal CPAP(nasal Continuous Positive Airway Pressure:経鼻的な持続陽圧呼吸療法)が行われている。睡眠中にプラスチックの鼻マスクから,一定の圧力を加えた空気を上気道に送り込み,睡眠中に出現する上気道の閉塞を防止し,いびきや無呼吸をなくす治療方法で,睡眠時の無呼吸をなくし,酸素不足を解消して睡眠の質を向上させることができる。また,睡眠時無呼吸症候群による高血圧症や心筋梗塞などの合併症を予防することができる。必要な圧力はポリソムノグラフィー検査(睡眠検査)により決定される。毎晩,装置を装着するのは面倒ではあるが,現段階では最も有効で安全な治療方法で,第一選択である。
[PDF] クラリスロマイシン錠200mg「サワイ」 を服用される患者さんへ
びまん性汎細気管支炎(DPB:Diffuse Panbronchiolitis)に対し,14員環マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン,クラリスロマイシン,ロキシスロマイシン)の少量長期投与が行われている(保険適応外使用)。通常は2~3ヶ月以内に臨床効果が認められ,最低6ヶ月投与して効果を判定する。自覚症状および臨床検査所見(画像,肺機能等)が改善し,症状が安定し,重症度分類で4級および5級程度になれば,通算2年間で終了する。終了後に症状が再燃したら,再投与する。また広汎な気管支拡張や呼吸不全を伴う進行症例で有効な場合は,通算2年間に限定せずに継続投与する。
これによってベルソムラは覚醒物質を抑え、睡眠状態にスイッチさせることで睡眠作用をもたらします。
長期間、服薬しても薬剤の耐性がみられず、薬を中止したときに不眠が悪化することが少ないです。つまり、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬と比較すると、
図 2 オレキシン神経と睡眠中枢,覚醒中枢の関係(文献 4 より引用)
(8) 経口避妊薬
外国人健康成人に、本剤(40 mg 1 日 1 回反復)とエチニルエストラジオール(0.035 mg 単回)及びノルエルゲストロミン(0.25 mg ノルゲスチメート単回)を併用した薬物相互作用試験では、薬物動態には影響を及ぼさなかった。
(ベルソムラ錠 IF より)
クラリスロマイシンは、エリスロマイシンのラクトン環の 6 位水酸基を O-メチル ..
不眠症には寝つきが悪い「入眠障害」、眠りが浅い「熟眠障害」、夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」など様々なタイプに分かれます。睡眠障害の症状と患者さんの生理機能などを考慮して使用する薬剤の種類と量を決めます。安全に使用するために一般的には少量から開始して、効果をみて適切な量にするので、眠れないから勝手に服用する量を増やしてはいけません。適切に使用すれば習慣性はほとんどありません。眠れないと医師に相談するともっと強い薬にされてしまうのではと伺うことがあります。睡眠薬には多くの種類があるので、他のタイプの薬を使用することで、より体にあった薬を選ぶことができます。
睡眠維持作用にもたけており、また従来のベンゾジアエピン系の睡眠薬とは ..
(3) CYP3A を阻害する薬剤
CYP3A を阻害する薬剤(ジルチアゼム、ベラパミル、フルコナゾール等)との併用により、スボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠、疲労、入眠時麻痺、睡眠時随伴症、夢遊症等の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤を併用する場合は 1 日 1 回10 mg への減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。
質であるオレキシンの働きを阻害することで、睡眠状態を促します。 ..
(2) CYP3A を強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル、サキナビルネルフィナビル、インジナビル、テラプレビル、ボリコナゾール)を投与中の患者
外国人健康成人を対象とした本剤(4 mg 単回)とスボレキサントの代謝酵素である CYP3A を強く阻害するケトコナゾール(400 mg 1 日 1 回経口反復、経口薬本邦未発売)との薬物相互作用成績でスボレキサントの最高血漿中濃度(Cmax)の上昇はわずかであったものの(23% 上昇)、濃度‐時間曲線下面積(AUC)は顕著に上昇した(179% 上昇)。本剤の作用を著しく増強させるおそれがあるため、設定した。本剤と CYP3A を強く阻害する薬剤を併用しないこと。
(ベルソムラ錠 IF より)
潜伏期カタル期痙咳期 咳発作は夜間に強くなることが多く、睡眠が妨げられる。 ..
クラリスロマイシンが特発性過眠症の日中の眠気などの症状を改善するかどうかは不明である。このレビューに含まれる情報によると、クラリスロマイシンとプラセボの間に副作用の違いがあるかどうかは不明である。
百日咳菌には、エリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が有効。
主な結果
モダフィニルは、睡眠実験室でのテストにおいて、眠気と覚醒する能力を改善した。モダフィニルは、おそらく特発性過眠症の重症度、疲労感、日中のパフォーマンスなどを総合的に改善する。モダフィニルは、頭痛や吐き気などの胃の症状を引き起こす可能性がある。
[PDF] 当院における睡眠薬フォーミュラリ 導入の取り組み報告
スボレキサントは抗生物質としてよく使用されるクラリスロマイシンとの併用ができないため注意が必要です。トリアゾラムおよびスボレキサントは一部の抗真菌薬や特別な抗ウイルス薬とは併用できず、ラメルテオンは抗うつ薬のフルボキサミンマレイン酸塩と併用ができません。服用している薬を正しく伝えるためにお薬手帳を使用して飲み合わせを確認することが重要です。
➢ 睡眠フォーミュラリの推奨薬の使用量を増やすための取り組みを
クラリスロマイシンを用いた試験では、米国の1つの睡眠クリニックから合計20人の被験者が参加し、そのうち10人は特発性過眠症だった。特発性過眠症の10人の情報のみをレビューに含めた。本試験では、クラリスロマイシンとプラセボを比較した。調査期間は5週間だったが、最初の2週間の情報のみを掲載した。その研究は、慈善団体であるAmerican Academy of Sleep Medicine Foundationから資金提供を受けていた。
深いノンレム睡眠は睡眠の前半に多い。 高齢者では深いノンレム睡眠が減尐し ..
モダフィニルを用いた2件の研究では、合計102名の特発性過眠症患者が対象となった。これらの人々のほとんどは、1日の睡眠時間が10時間未満だった。いずれの研究も、複数の睡眠専門クリニックの患者を対象としていた。1件はドイツで、もう1件は日本で行われた研究だった。いずれの試験も、モダフィニルとプラセボを比較したもので、試験期間は3週間、試験結果に商業的利益を有する製薬会社から資金提供を受けていた。
睡眠不足、ストレス、糖分や脂質の多い食生活、不十分な洗顔などで ..
「ベルソムラを処方された患者さんですが、呼吸器科からびまん性汎細気管支炎治療のためクラリシッドを服用中です。クラリシッドはベルソムラの肝代謝を強く阻害しますので、ベルソムラとクラリシッドは併用禁忌となっています。ベルソムラを御変更頂けないでしょうか?なお、他のベンゾジアゼピン系睡眠薬の多くはCYP3A4 で代謝されますので、少なからずクラリスロマイシンの影響を受けると予測されます。CYPを介さない睡眠薬としては、ロラメット(エバミール)<ロルメタゼパム>があります。」と疑義照会したところ、以下に処方変更となった。