少しずつ減量することができないため、離脱症状が起こりやすいです。
特に躁状態では、早急に症状を軽減するために、①②いずれも十分量を使用します。
抗うつ薬は状態がおちついてきても、しばらくは続けていく必要があります。
双極性障害のうつ状態に対しては、抗うつ薬を服用していると、うつ状態から急に躁状態が出現する躁転が引き起こされることがあり、注意が必要です。とくに、三環系抗うつ薬と呼ばれる古いタイプの抗うつ薬では、躁転に加え、1年のうちに4回以上も躁状態とうつ状態を繰り返す急速交代化(ラピッドサイクリング)を誘発してしまうという問題が指摘されていて、双極性障害の治療に抗うつ薬を使わないほうがよいという意見が優勢です。
このようにみていくと、抗うつ薬は双極性障害の治療においては使われるべきではないとう結論になります。しかしながら、一部の双極性障害の患者さんでは気分安定薬と抗うつ薬の併用が効果的です。
双極症(双極性障害、躁うつ病)で使用する抗精神病薬・抗うつ薬(少しだけ)について
双極性障害はうつ状態の方が長い病気です。患者さんによっては、躁状態よりはうつ状態を何度も繰り返す方がいらっしゃいます。そのような方に抗うつ剤は使うべきなのでしょうか?
しかし、双極性障害とわからずに、うつ病と思って抗うつ薬が使用されることがあります。過去に躁状態を経験したことがある場合には、そのことを主治医に伝えるようにしましょう。また躁状態は本人にとっては調子がよく感じられるので病気だったという病識がなく覚えていないことも多いのです。ご家族や友人など周りの人にも、「いつもと違う元気がよい状態(よすぎる状態)が過去になかったか」と聞いてみると安心です。
レクサプロはできればやめた方が良いと思います。躁転する要因です ..
その状態で急に減薬や断薬してしまうと、体の調子がくるってしまいます。これが不快な症状となってあらわれるのです。
それを見極めるのは困難ですので、原則的には抗うつ剤は使わず、うつ状態がどうしても改善できない時のみ使うべきでしょう。うつ状態が改善したら、すぐに減量して中止するべきでしょう。
トラリン (ジェイゾロフト)、エスシタロプラム (レクサプロ)(これらをSSR
SNRI(セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害剤)現在トレドミン、サインバルタが市販されています。
抗うつ薬としてその他に三環系抗うつ薬(アナフラニール、トリプタノールなど)、四環系抗うつ薬(テトラミド、ルジオミール、テシプールなど)、およびレスリン、アモキサンなどがありますが、これらは現在では、第一選択薬が効果がなかった場合の第二選択薬であり、また第一選択の薬が効果が不十分な場合に作用を増強する形で追加して使います。
また比較的新しい抗うつ剤としてミルタザピン(商品名、リフレックス/レメロン)も使われるようになっています。抗うつ作用、抗不安作用ともSSRIとは違う薬理作用であり、通常の抗うつ薬で効果がない場合でも効果がある場合があり、またSSRIに追加する形で使うことも多いです。ただし眠気などの副作用がはじめは強いため、注意する必要があります。また欧米ではすでに発売されて定評のあるブブロピオンなどの抗うつ薬も近々発売されると思います。
しかしながら、2007年に行われた双極性障害の大規模試験(STEP-BD)では、パキシルやブプロピオン(日本未発売)を気分安定薬に併用しても、有効性は認められないという結果になりました。双極性障害のうつ状態には、抗うつ薬の効果は乏しいということになります。
概説, 憂うつな気分や不安感をやわらげ、意欲を高めるお薬です。うつ病や不安障害の治療に用います。 作用
非定型抗精神病薬は、ドーパミンなどの神経伝達物質を遮断する薬で、統合失調症の治療などに用いられていますが、双極性障害の治療にも効果を発揮します。
最近では内服薬のほかに、一度注射をすると効果が4週間続く持続性注射剤(LAI : Long-Acting Injection)という剤形も加わりました。
ルトラリン(ジェイゾロフト)、エスシタロプラム(レクサプロ)(これらをS
双極性障害では、不安障害の合併が非常に多いです。一般的にはSSRIをはじめとした抗うつ薬を使っていきます。しかしながら抗うつ薬には、上述したようなリスクがあるので積極的には使いません。抗うつ薬を使ったことで双極性障害が悪化すると、それによって不安障害などの合併症も悪化してしまいます。
レクサプロ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
気分安定薬は、躁状態とうつ状態の治療と予防に効果があり、双極性障害治療の基本となる薬です。
精神科治療薬の副作用:予防・早期発見・治療ガイドライン
双極性障害の合併症の治療には、まずは気分の安定を最優先させて気分安定薬を使っていきます。十分に使っていくことで合併症も改善することがあります。
服薬中断で躁転新潟県 りんどうさん
双極性障害のうつ状態に抗うつ薬を使うべきかは、長年研究されてきました。うつ状態に対する治療選択肢としては、抗うつ薬を肯定する専門家も多かったのです。うつ病ほどの抗うつ薬の効果はないけれども、多少の効果はあるという認識されていました。
精神科治療薬の副作用:予防・早期発見・治療ガイドライン
それでも効果が不十分な時は依存性に気を付けながら抗不安薬を使っていきます。非定型抗精神病薬を不安障害の治療として使っていくこともあります。
双極性障害のお薬について(薬の種類や副作用の解説)
うつ病と診断された三年後、私の診断名は躁うつ病に変わり、それから今年で七年になります。
私の場合、うつ状態では、会社に行けなくなる、夜中に何度も中途覚醒し眠れない、希死念慮(死にたい気持ち)が湧くなど、実にわかりやすい症状が現れます。
それでも自分は「何だか最近調子が悪いぞ?」程度にしか思っておらず、何とかして現状を維持しようと必死にあがくことで精一杯です。
現在、双極性障害の薬物治療には気分安定薬と抗精神病薬が用いられています。これらの薬は躁状態やうつ状態の治療だけでなく、再発予防にも有効であるとわかっています。
気分障害の不安や不快気分(いらいらなど)を和らげるのに良く使われるお薬です。ベンゾジアゼピン系抗不安薬(デパス、ソラナックス、ワイパックス、レキソタンなど)が代表的な薬です。安全性が高くて、比較的即効性で良く効くのですが、依存性があるので注意を要します。すなわち毎日連用すると、効きにくくなり、量が増えて、その状態で急に中断すると、不安や不眠、イライラや焦燥感などの禁断症状が出ることです。
そのために患者さんは抗不安薬を急に止めると、禁断症状としての不安や焦燥感が出現して、病気がまだ治っていないと思い、また服用を続けざるをえない状態になります。使う場合は、頓服として投与したり、必要最小限にしたり、充分効果が出た後は、徐々に減らすべきです。
その他、タンドスピロン(セディール)や抗ヒスタミン作用のあるアタラックスも抗不安薬として使われます。
また睡眠導入剤として広く使われている薬(アモバン、マイスリー、ロヒプノール、ハルシオン、ベンザリン、レンドルミンなど)も同じような構造式を持った同じ仲間の薬です。
双極性障害うつ状態の薬物治療
このような治療を行っても不安障害が改善されず、かつその不安障害が生活に大きな支障を与えている場合、抗うつ薬も選択肢となります。リスクも加味しながら、抗うつ薬を使って治療していくべきかを検討します。
レクサプロ 躁鬱について
躁とうつが混じった混合状態では特に危険で、抗うつ薬治療によって自殺念慮が4倍になるといわれています。
[PDF] 双極性障害(躁うつ病)とつきあうために
寛解を得られた維持期においても睡眠時間の確保は双極症のコントロールに重要ですから、うつ状態、躁状態、維持期のいずれの時期においても睡眠薬を処方されている人は多いかと思います。
双極性障害(躁うつ病)について
これまで、双極性障害における抗うつ薬の功罪をみてきました。双極性障害では、抗うつ薬はできるだけ使うべきではないというのが趨勢になりつつあります。
第2回 どんな治療をうけてるの? | 双極性障害アンケート
双極性障害の治療において、薬物療法は躁状態やうつ状態を改善するだけでなく、再発を防いで症状を安定させるために欠かせません。 現在、双極性障害の薬物治療には気分安定薬と抗精神病薬が用いられています。これらの薬は躁状態やうつ状態の治療だけでなく、再発予防にも有効であるとわかっています。この病気は放置したり適切な治療を受けないでいたりすると、再発を繰り返すのが特徴です。いったん症状がおさまったからといって、そこで薬を飲むのを止めてしまうと、ほとんどの人が再発してしまいますから、長期間にわたって服薬を継続していくことが大切です。正しく服薬を継続することで症状を安定させ、コントロールしながら社会復帰することができるようになります。
ここでは、薬物治療に使用される薬について、それぞれの作用と効果、副作用についてまとめました。
うつ状態の急性期の治療で有効性が確認されているのが、非定型抗精神病薬であるクエチアピン、ルラシドン、オランザピン、また気分安定薬のリチウム、ラモトリギンです。
双極症(双極性障害、躁うつ病)で使用する抗精神病薬・抗うつ薬(少しだけ)について
【精神科医が解説】抗うつ剤の離脱症状と4つの対策
抗うつ薬では、特に若い方に使うと、賦活症候群が引き起こされることがあります。賦活症候群とは、抗うつ薬の使い初めに認められる症状で、不安や焦燥感が、易刺激性や敵意が強くなり、衝動性が高まります。このため自傷や自殺につながることもあるのです。
躁鬱ぽい女です。 気がつけば、共通テストが来週に
リチウム、バルプロ酸、カーバマゼピン、ガバベンチン、ラモトリジンなど元来リチウムは躁状態の特効薬ですが、長期使用による毒性、すなわち腎機能障害や甲状腺機能障害を考慮して、以前ほど安易に使われることは少なくなりました。
かわりに抗てんかん薬として使われているバルプロ酸、カーバマゼピン、ラモトリジンなどが双極性障害に使われるようになりました。
これらは最初は双極性障害の躁状態の治療薬でしたが、気分調整薬として躁状態でないときも服用することで気分の安定が得られることが知られるようになってきました。
特にラモトリジン(ラミクタール)は双極性障害のうつ状態に対して効果があり、最近よく使われるようになっています。ただしスティーブン・ジョンソン症候群または皮膚・粘膜・眼症候群とも言われる重篤なアレルギー反応が出現する可能性があり、注意が必要です。