またアルツハイマー病の原因のひとつには、メラトニンが関係しているとも言わ


これによるとメラトニンの投与により、がんの種類やメラトニンの投与量に関係なく1年後の相対死亡率をなんと34%も減少させることができたとの報告がされています。しかも重篤な副作用はありませんでした。<図2>


アルツハイマー型認知症の発症原因は、いまだ完全には解明されていません ..

メラトニンの様々な種類のがんに対する作用については多くの論文で証明されていますが、メラトニン単独または化学療法や放射線療法などの補助療法としての効果を調べた10件のランダム比較試験のメタアナリシスをご紹介します。

がん治療においても、例えば外科手術は免疫抑制を誘導するため、術後の腫瘍に対する免疫機能が低下し治療に悪影響を及ぼす可能性があります。ところが、メラトニンは急性炎症反応を抑えながら腫瘍に対する免疫反応に寄与し、免疫抑制を阻害すると考えられています。具体的には、下記のような報告がされています。

アルツハイマー病と睡眠の深い関係【後編】 認知症患者の約半数を占めるアルツハイマー ..

<図3>


このように単独でも抗がん・抗転移効果があるメラトニンですが、化学療法や放射線治療との併用によってこれらの副作用を減らしたり治療効果を高める可能性があります。例えば、シスプラチンによる急性腎症や乳がんに対する放射線誘発皮膚炎を抑えます。そしてラットの研究ではありますが、メラトニン投与群はER陽性乳がんに対するアドリアマイシンの感受性が高まり、QOLの改善もみられました。

また抗酸化作用に加えて、免疫抑制状態では免疫の強化、急性炎症のような激しい免疫反応のある場合では抗炎症に働くなど、免疫システムを調整する働きもあります。このような機序により、複数の報告で心保護作用や降圧効果、膀胱機能障害(過活動性膀胱)から耳鳴り、肌質の改善まで幅広い効果が報告されています。

メラトニンの骨減少予防作用 (整形・災害外科 63巻13号) | 医書.jp

最近では、新しいタイプの睡眠薬も登場しています。ふらつきや依存性の少ないオレキシン系と呼ばれる睡眠薬は、高齢者での主流になってきています。また、体内時計を整える効果が期待されるメラトニン関連の薬剤も登場しており、副作用の少なさと相まって徐々に広がってきています。これらを用いたり、複数を組み合わせたりすることで、一人ひとりにあった睡眠障害を改善する方法を見つけることが大切です。

メラトニンは大変優れた抗酸化物質でもあります。抗酸化物質として有名なビタミンCは1分子でフリーラジカルを2個中和できる能力がありますが、メラトニンは1分子でなんとフリーラジカルを10個も中和することができます。メラトニンはアルツハイマー病などの認知機能の低下を抑えることで有名ですが、この脳神経の保護作用もそうしたフリーラジカル除去効果に由来すると考えられています。

アルツハイマー型認知症(AD)と比べてレビー小体型認知症(DLB) ..

アルツハイマー病と睡眠の意外な関係 認知症の予防は、まず質の高い眠りから

生活習慣の改善だけでは難しい場合には、薬剤の内服が有効なこともあります。その際に注意しなければいけないこととして、従来の睡眠薬はふらつきや翌朝への眠気の持ち越しといった副作用、なかなかやめられなくなる依存性があると言われています。特に高齢者では、転倒の原因にもなるので注意が必要です。


いのは神経変性疾患と呼ばれる一群の疾患で、アルツハイマー型認知症(Dementia in ..

<図1>


メラトニン値は思春期に入る前にピークを迎え、30代でピークの3分の1、50代になると6分の1程度にまで減ってしまうと言われています。メラトニンのサプリメントを飲み始めると、子どもの頃のように鮮やかな夢を見ることがあるのはこのためです。はじめは変に感じるかもしれませんが、数日で慣れるのでご安心下さい。

アルツハイマー型認知症を発症すると、その初期段階から体内時計を司る視 ..

アルツハイマー病などの認知症と睡眠障害には、お互いに関係性のあることがわかりました。それでは、認知症発症のリスクを減らしたい人は、睡眠障害とどう向き合えば良いのでしょうか。

アルツハイマー型認知症は、アルツハイマー病の患者さんが合併する特徴的 ..

アルツハイマー型痴呆(ATD)患者において,入院による高照度光療法の血漿メラトニン分泌リズムに与える影響について検討した。結果として,CDR重症度分類における痴呆重症度の改善は認められなかったが,4週間の高照度光療法によってメラトニン分泌リズムは,痴呆軽症例ほど頂値位相の前進,夜間の分泌量と振幅の増加を認めた。また,行動量測定から夜間の睡眠の継続・異常行動の減少,日中の覚醒度の上昇・昼寝の減少が認められた。8週間の高照度光療法は,4週間の高照度光療法によって得られた概日リズムの改善効果を継続させることに有効であった。概日リズムにとって有力な同調作用を持つ高照度光療法は,ATD症例において,特に軽症例ほど,光反応性に応じて概日リズムを一定の水準まで改善し,かつ高照度光療法を継続させることで,概日リズムの改善効果を維持させる効果があると期待される。

また、アルツハイマー型認知症患者のビタミンD濃度を調べた所 ..

これらの睡眠障害は、認知症の周辺症状(興奮、外出中に道に迷うなど)の出現リスクを高めると言われており、注意が必要です[8]。昼夜逆転した生活も問題になりやすい症状かと思われます。

ドリエルでは抗ヒスタミン薬の眠気を催す作用を睡眠の改善に利用しています。 メラトニン製剤

夜間の睡眠時間の減少、睡眠分断、夜間徘徊および日中の眠気などの睡眠障害は、概してアルツハイマー病(AD)に起因する認知症において多く認められる臨床上の障害であり、介護人の極度の苦痛、医療費の増加および施設収容に関連する。薬物治療によりしばしばこれらの障害を緩和するよう試みられるが、このような脆弱な集団において、様々な睡眠薬の有効性と有害作用に関しては大きな不確実性がある。

アルツハイマー型認知症の発生に関係するアミロイドβに影響を与えるとの ..

メラトニンと同じ働きをする睡眠導入剤もあり、これを服用することで眠りをコントロールする方法もありますが、ここではまず、生活の中で自然に取り組めることを2つ紹介します。

さらに、長期記憶改善効果をもつニコチアナミンという物質が含まれ、アルツハイマー型認知症の発症を抑えます。 ..

認知症には多くの種類がありますが、認知症患者全体の60%以上を占めているのが『アルツハイマー型認知症』です。アルツハイマー型認知症は、脳の〝老廃物〟〝ゴミ〟と考えられている物質「アミロイドβ」の増加が関係しています。このアミロイドβは睡眠中に排出されるので、睡眠の質が下がると増加・蓄積し、アルツハイマー型認知症の発症リスクが高まったり、すでに発症している場合は、進行が加速してしまったりということも考えられます。
しかし、メラトニンの分泌を促し、睡眠の質や量をコントロールしていくことにより、認知症の危険因子であるアミロイドβの排出や蓄積を軽減することが期待できます。
冒頭でふれたように、抗酸化作用もあるため、エイジング対策のサポートにもなり得るものです。
年を重ねても、体内でできるだけ多くのメラトニンが作られるよう、日常的に工夫してみましょう。

認知症予防やエイジング対策に期待?『メラトニン』の分泌を促そう

現在、日本人の40~59歳では約5人に1人が、60歳以上では約3人に1人が、何らかの睡眠障害を抱えているそうです。確かに、夜型の現代社会は、コンビニや飲食店などの「24時間営業」は当然という時代に突入しており、街には深夜まで煌々と灯りがともっています。また、就寝直前までテレビやパソコンに触れ、ベッドに入ってからもスマートフォンを見ている人は多いようです。
先述のとおり、メラトニンの分泌は、夜になってから=太陽光がなくなってから始まります。自然の流れでは太陽が沈んでいる時間帯なのに、蛍光灯やブルーライトといった人工的な光を断続的に浴びることにより、体のリズムが乱れることは、想像に難くありません。
このことが原因でおこる不眠症は、体内時計がずれる「リズム障害」とも言われています。現代では10代~20代の若い世代にも当然起こりうる不眠障害・リズム障害ですが、メラトニンの分泌量が激減している50代以降の中高年の方々には、少しでも回避したい問題であり、質の良い睡眠をとるための重要なポイントです。

睡眠とアルツハイマー病― アミロイド β 蓄積の観点から ―

いかがでしたでしょうか。今まさにがんと闘っている患者さん、がん予防目的の方、睡眠に関する問題がある方、アンチエイジング目的の方、さらには旅行中の時差ボケ解消にもメラトニンは絶大な効果を発揮してくれるはずです。

アミロイド β(Aβ)は、アルツハイマー病(AD)の発症や進行に重要な ..

認知症の患者では、睡眠障害を起こしやすいことも知られており、Arvid Rongve医学博士らの報告によると、認知症患者の71%に睡眠障害の症状が見られました。軽度の認知症患者では、不眠症(29.9%)、睡眠中の下肢けいれん(24.1%)、日中の過度の眠気(22.6%)、むずむず足(20.7%)、夜間の寝言や睡眠中の動き(18.5%)などが報告されています[7]。

[文献書誌] Morita Y: Melatonin Rhythm of Alzheimer Patients

しかし、実は加齢によってメラトニンの分泌量は低下していくこともわかっています。
1歳~3歳頃までが最も多く、思春期以降は減少に転じ、70歳を超えるとピーク時の10分の1以下になるという報告があります。0歳の赤ちゃんが夜泣きをする理由の一つとして、メラトニンの分泌量がまだ不安定な時期だからと言われたり、一方で、高齢者が夜眠れずに昼夜逆転するケースが起こるのは、メラトニンの昼夜の分泌量に差がなくなってくることも一因と考えられたりしています。
このように、メラトニンは加齢とそれに伴う睡眠の問題に深く関係しています。「しっかり睡眠時間が確保できない」「眠りの浅い状態が続く」など、一般に『睡眠障害』と呼ばれているものは、認知症と密接に関わっていることもわかっています。
加齢に伴うメラトニンの減少が睡眠障害を誘発し、それが認知症にも繋がっているとするなら、メラトニンの分泌量低下の予防は認知症予防にも貢献する……という考え方ができるかもしれません。

Frontiers of Hormone Research.21

『メラトニン』は、私たちの体内で合成されるホルモンの一つで、一般に「体内時計」と呼ばれている〝体のリズム〟を整える働きをしています。人だけでなく、すべての脊椎動物の体内で分泌されている物質で、特に、睡眠と覚醒に影響を与えていることで知られています。
メラトニンの血中濃度は夜間になると上昇し、これが、人が「休息をとる」「睡眠をとる」というシグナルになります。ちなみに、夜行性の動物にとっては「活動を始める」というシグナルとして伝わっているそうです。
さらに、近年の研究でメラトニンには『抗酸化作用』があることもわかってきました。人の体内で起こる酸化は、「活性酸素」の悪影響によって体が錆びているような状態になり、がんや生活習慣病などの原因となってしまう状態です。抗酸化作用は、この活性酸素を抑えてがんの予防や生活習慣病の改善を促す働きで、美容に着目したエイジング対策としても期待できるものです。

メラトニンは昼間ほとんど分泌されず、夜間に分泌されている。視交叉上核 ..

関連するすべてのランダム化比較試験(RCT)の同定と解析により、アルツハイマー病患者の睡眠障害に対するあらゆる薬物治療の作用を、高い頻度で認められる有害作用も含めてプラセボと比較して評価すること。