9). 脊髄腔内注入:デキサメタゾンとして1回0.83〜4.1mg、週1〜3回。
B. 歯科・口腔外科疾患:難治性口内炎及び難治性舌炎(局所療法で治癒しないもの)。
10). 胸腔内注入:デキサメタゾンとして1回0.83〜4.1mg、週1〜3回。
新型コロナウイルス感染症の重症患者では、肺障害および多臓器不全をもたらす全身性炎症反応を発現することが確認されています。ステロイドは抗炎症作用を有するため、デキサメタゾンにはこれらの有害な炎症反応を予防または抑制する可能性が示唆されており、前述の試験によって効果が裏付けられました。
厚生労働省は2020年7月17日付けで、(※)を改訂し、デキサメタゾンを新型コロナウイルス感染症に対する治療薬として記載しました。手引きでは、英国の非盲検ランダム化比較試験「RECOVERY」の結果で、デキサメタゾンが重症例の死亡を減少させたという結果が紹介されています。
12). 局所皮内注射:デキサメタゾンとして1回0.04〜0.08mg宛0.83mgまで、週1回。
デキサメタゾンは副腎皮質ホルモン製剤であるため、効果・効能は多岐にわたります。具体例としては、慢性副腎皮質機能不全、関節リウマチ、エリテマトーデス、うっ血性心不全、気管支喘息、悪性リンパ腫、重症感染症などがあげられます。詳細については、添付文書を確認するようにしてください。
デキサメタゾンとして6mgを1日1回、10日間にわたり服用します。体重40kg未満の患者さまでは0.15mg/kg/日へ減量を考慮し、肥満・過体重例では用量につき個別に検討することが推奨されています。また、患者さまの状態によっては経口・経管以外に、静注が選択される場合もあります。
15). 点眼:デキサメタゾンとして1回0.21〜0.83mg/mL溶液1〜2滴、1日3〜8回。
合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)のひとつであるデキサメタゾン(商品名:デカドロン®)は、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用などの作用を有することが知られています。重症感染症を含めた種々の適応症を有しており、1960年代から現在に至るまで、様々な疾患に対して汎用されてきた薬剤です。
整形外科疾患:椎間板ヘルニアにおける神経根炎(根性坐骨神経痛を含む)、脊髄浮腫。
16). ネブライザー:デキサメタゾンとして1回0.08〜1.65mg、1日1〜3回。
デキサメタゾンの主な副作用としては、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎、精神変調、緑内障、血栓塞栓症などが報告されています。服用中止後に、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、ショック等の離脱症状があらわれる場合もあるので、注意が必要です。
Q. 耳鼻咽喉科疾患:*急性中耳炎・*慢性中耳炎、*滲出性中耳炎・*耳管狭窄症、メニエル病及びメニエル症候群、急性感音性難聴、血管運動<神経>性鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、副鼻腔炎・鼻茸、進行性壊疽性鼻炎、喉頭炎・喉頭浮腫、*喉頭ポリープ・*喉頭結節、食道の炎症(腐蝕性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法。
19). 鼻甲介内注射:デキサメタゾンとして1回0.66〜4.1mg。
そうしたなか、国内でも長い間用いられてきた「デキサメタゾン」が、英国の試験において認証され、新型コロナウイルス感染症に対する承認済み治療薬として位置づけられたことで話題をよんでいます。
20). 鼻茸内注射:デキサメタゾンとして1回0.66〜4.1mg。
2020年11月時点のデキサメタゾンの薬価は、デカドロン®錠4mgが31.9円/錠、デカドロン®注射液6.6mg2mLが299円/瓶です。内服薬の後発医薬品はありませんが、注射液では後発医薬品として富士製薬のデキサート注射液6.6mg2mLが156円/瓶として薬価収載されています。
21). 喉頭・気管注入:デキサメタゾンとして1回0.08〜1.65mg、1日1〜3回。
P. 眼科疾患:*内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺の対症療法)、*外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合)、*眼科領域の術後炎症。
22). 中耳腔内注入:デキサメタゾンとして1回0.08〜1.65mg、1日1〜3回。
また、添付文書やなどの情報は、以下より確認してください。無包装および粉砕物の安定性試験や、経管投与などのデータについても見ておきましょう。
23). 耳管内注入:デキサメタゾンとして1回0.08〜1.65mg、1日1〜3回。
デキサメタゾンによる確実な治療効果を得るためには、初回服用後から10日間にわたり継続して服用することが必要です。そのため、コンプライアンスを意識した服薬指導が重要です。
24). 食道注入:デキサメタゾンとして1回0.83〜1.65mg。
P. 眼科疾患:*内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺の対症療法)、*外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合)、*眼科領域の術後炎症。
H. 肝疾患:劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む)。
途中で症状が改善しても中止せず、最後まで服用するように指導します。手引きではデキサメタゾンとして6mgの服用が推奨されており、デカドロン®錠4mgを用いる場合では1回あたり1.5錠の服用が必要となるため、1回量を確認することもポイントです。
H. 肝疾患:*劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む)。
また、デキサメタゾンの服用により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害などの重篤な副作用があらわれる例が報告されています。これらの副作用があらわれた場合における対応について、適切な指導を行うことも求められています。
【薬剤師向け】「デキサメタゾン」とは?効果や副作用、薬価などを解説
O. 皮膚科疾患:*※湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部湿疹あるいは肛門湿疹、耳介湿疹・皮膚炎及び外耳道湿疹・皮膚炎、鼻前庭湿疹・皮膚炎及び鼻翼周辺湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与しないこと)、*※痒疹群<重症例に限る>(小児ストロフルス<重症例に限る>、蕁麻疹様苔癬<重症例に限る>、固定蕁麻疹<重症例に限る>(局注が望ましい)を含む)、*蕁麻疹<慢性例を除く重症例に限る>、*※乾癬及び類症[尋常性乾癬<重症例>、乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群]、*※掌蹠膿疱症<重症例に限る>、*※扁平苔癬<重症例に限る>、*成年性浮腫性硬化症、*紅斑症(※多形滲出性紅斑<重症例に限る>、結節性紅斑)、*粘膜皮膚眼症候群[開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病<眼症状のない場合>、リップシュッツ急性陰門潰瘍]、*天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear−Usher症候群、増殖性天疱瘡)、*デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)、*帯状疱疹<重症例に限る>、*※紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)、*新生児スクレレーマ。
[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液
A. 皮膚科疾患:※湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部湿疹あるいは肛門湿疹、耳介湿疹・皮膚炎及び外耳道湿疹・皮膚炎、鼻前庭湿疹・皮膚炎及び鼻翼周辺湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与せず、局注は浸潤、苔癬化の著しい場合のみとする)、※痒疹群<重症例に限る>(小児ストロフルス<重症例に限る>、蕁麻疹様苔癬<重症例に限る>、固定蕁麻疹<重症例に限る>(局注が望ましい)を含む)、乾癬及び類症[※尋常性乾癬<重症例>]、※扁平苔癬<重症例に限る>、※円形脱毛症(悪性型円形脱毛症に限る)、※早期ケロイド及び※ケロイド防止。
点滴静脈内注射 1 回2〜10mg、1 日1〜2 回 0.5〜2.5mL
慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)〔筋注〕、急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)〔静注、点滴、筋注〕、副腎性器症候群〔§筋注〕、亜急性甲状腺炎〔§筋注〕、甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕〔静注、点滴、§筋注〕、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症〔§筋注〕
点滴として使用したり、関節や筋肉などに注射して使用します。 効能または効果
L. 外科疾患:副腎摘除、*臓器移植・*組織移植、*副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲、*蛇毒・*昆虫毒(重症の虫さされを含む)。
デキサメタゾンは、シスプラチン投与 30 分前に 16mg点滴静注され、その後、
慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)〔筋注〕、急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)〔静注、点滴、筋注〕、副腎性器症候群〔§筋注〕、亜急性甲状腺炎〔§筋注〕、甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕〔静注、点滴、§筋注〕、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症〔§筋注〕
《点滴に用いられる薬》: 以下の3本の点滴ボトルを順番に点滴します。 ボトルの内容
J. 神経疾患:*脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、*末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む)、*重症筋無力症、*多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)、*小舞踏病、*顔面神経麻痺、*脊髄蜘網膜炎。