自動車レースに命をかけた男たち 映画 『フォードvsフェラーリ』


本物のケン・マイルズはこのとき、45歳。中年のおっさんです。シェルビーの5歳年上。1918年、イギリスのバーミンガム近くの生まれで、バーミンガムいうのはイギリスの自動車産業の中心地です。ですから、若い頃から自動車が身近だった。自動車のメカニック、整備士になる学校に通ったりもしていて、第二次大戦のときはイギリスの戦車兵として、あのノルマンディ上陸作戦にも参加した。


【GAZOO車クイズ Q.5】映画『フォードvsフェラーリ』にも登場した

このコブラを開発するテスト・ドライバーをつとめたのが、ケン・マイルズ。ケン・マイルズ、映画ではクリスチャン・ベールが演じています。バットマンを演じたこともある、太ったり痩せたりする俳優さんです。

名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。

【フォードVSフェラーリ】劇中車両コブラ427のスペック・価格

ウィキペディア、まあ、ウィキペディアすごいですねぇ、なんでも書いてありますねぇ、ウィキペディアによれば、ケン・マイルズは63年にキャロル・シェルビーと知り合って、シェルビーがコブラの製造とレース活動のためにつくったシェルビー・アメリカンで、テスト・ドライバー、テクニカル・アドバイザーとして働くことになる。

事実をもとにしてはいるが、50年以上前のレースで起きたことを知らない人も多いだろう。幸福なことである。何も知らずにこの映画を観れば素晴らしいときめきと喜びが得られるはずだ。残念ながら、スッキリとした結末にはならない。苦い悔恨と無念が残るだろう。しかし、それは本気で最強の敵に立ち向かった結果である。だからこそ、彼らは伝説になったのだ。

フォード・チームに加わる破天荒な辣腕レーサーのケン・マイルズである。 写真1 元レーサーのジャック・シェルビーと彼が設計したACコブラ

2つの対立構造により、物語はダイナミックに進行する。2時間半があっという間だ。エンターテインメントとして上出来だが、もちろんわかりやすくするために単純化されている。リーブはただの悪役ではないし、シェルビーやマイルズも多くの葛藤を抱えていた。ライバルのフェラーリも、開発の遅れやドライバーの対立などの問題に苦しんでいたのである。詳細な事情を知るためには、を読むことをお勧めしたい。

シェルビーをマット・デイモン、マイルズをクリスチャン・ベイルが演じる。この2人の息が合っていることが、映画にリアリティーと活力をもたらしている。彼らの友情が心に迫るのだ。カメレオン俳優のベイルはマイルズに寄せようとしているものの、ソックリとは言えない。シェルビーも含め、エンツォやヘンリー2世、アイアコッカなども大して似ていない。ビジュアルではなく、彼らの魂を見せようとしているのだ。

1/25 ACコブラ ケン・マイルズ レース仕様 プラモデル ..

『フォードvsフェラーリ』、これは1960年代に起こった本当のお話をもとにした物語なんですね。監督はジェームズ・マンゴールド、主演はマット・デイモンとクリスチャン・ベール。映画は、マット・デイモン扮するキャロル・シェルビーが闇のなか、アストン・マーティンDBR1いうレーシング・カーを走らせている幻想的なシーンから始まります。59年のル・マン24時間耐久レース。キャロル・シェルビーはこの年、アストン・マーティンで見事に優勝して、アメリカ生まれのアメリカ人ドライバーとしてはふたりめの快挙を成し遂げます。けれども、このひと、心臓が悪くて、「さあ、これから」いうときにドライバーを引退せざるをえなくなる。

ハイ、みなさん、こんにちは。今日は2020年のお正月映画として日本で公開された『フォードvsフェラーリ』についてお話したいと思います。


フジミのコブラのプラモデルを改造して、映画「フォードvsフェラーリ」でケン・マイルズが乗っていたコブラをなんとかして作りました。

マット・デイモンやクリスチャン・ベールが映画本編で運転したコブラ専門のビルダーCobra Performance Inc.によって作られた新車のコブラを手に入れるチャンスです。

フォードvsフェラーリの映画レビュー・感想・評価一覧。映画 ..

無鉄砲でけんかっ早いケン・マイルズと、テキサスの農家出身でカウボーイハットがトレードマークのキャロル・シェルビー。2人は最強のコンビだったが、大企業のフォードとは水が合わない。これが2つ目の対立構造である。大企業の論理と職人の意地は、事あるごとにぶつかりあった。彼らはむしろスクーデリア・フェラーリのほうに共感を抱いていたはずである。

2020年1月10日に公開される『フォードVSフェラーリ』に登場する伝説のマシン・コブラ。公開に先駆けて新宿TOHOにて実車が展示された。

ケン・マイルズはイギリス出身のレーシングドライバーである。1950年代のはじめにロサンゼルスに移住し、SCCAのレースなどで活躍した。優れたエンジニアでもあった彼は、シェルビーと組んでマシンの開発にも関わることになる。

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勝利のために呼ばれたのは、キャロル・シェルビーとケン・マイルズである。シェルビーは1959年にル・マンに出場し、アストンマーティンに初優勝をもたらした。豪快な走りは高く評価されていたが、心臓疾患が発覚して引退を余儀なくされる。彼はレーシングコンストラクターのシェルビー・アメリカンを設立し、高性能なマシンの開発に力を注いだ。最初に手がけたのが「コブラ」である。イギリスのACカーズが販売していたロードスターにフォードの4.2リッターV8エンジンを載せたマッスルカーだ。シェルビーはマスタングのチューニングにも関わり、フォードと良好な関係を築いていた。

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この映画には、豪華スターが勢揃いし、『バットマン』シリーズや『アメリカン・サイコ』の「クリスチャン・ベール」が、「フォード・モーター」の「GT40」開発の中心人物であり、テスト・ドライバーも務めたレーシング・ドライバーには、「ケン・マイルズ」役を演じる。ドラマ『パニッシャー』の「ジョン・バーンサル」は、当時「フォード・モーター」の副社長だった「リー・アイアコッカ」役です。おいしい「キャロル・シェルビー」役を射止めたのは、「マット・デイモン」です。この前「マット・デイモン」が運転する場面を見たのは、火星をドライブした『オデッセイ』や、クルマで階段を駆け下りた『ボーン』シリーズでした。監督は映画『LOGAN/ローガン』の「ジェームズ・マンゴールド」、そして主演は「マット・デイモン」と「クリスチャン・ベイル」が務める。「20世紀フォックス」は、もともと、「A・J・ベイム」の著書「Go Like Hell: Ford, Ferrari, and Their Battle for Speed and Glory at Le Mans(邦題:フォード vs フェラーリ 伝説のル・マン)」を映画化する予定で版権を取得し、一時期「マイケル・マン」と「ジョセフ・コシンスキー」らが興味を示したものものの、企画倒れに終わったいたようです。その後、「レジェンダリー・エンターテインメント」が版権を取得し、現在テレビシリーズとして企画されている模様です。一方、「20世紀フォックス」は同書をソースにはできないため、新たなソースから新解釈を試み、企画を進めていました。「ジェームズ・マンゴールド」監督は、新聞王「ウィリアム・ランドルフ・ハースト」の孫娘「パトリシア・ハースト」の誘拐事件を描く、「20世紀フォックス」の新作でメガホンをとる予定だったが、映画が「パトリシア・ハースト」非公認の回顧録をもとにしていることから、「パトリシア・ハースト」本人から抗議を受け製作中止となったということです。今回のカーレース映画のほかに、「ジェームズ・マンゴールド」監督は、「LOGAN ローガン」スピンオフで、ミュータントのX-23に焦点をあてる新作「ローラ(仮題)」などが控えているようです。

vs フェラーリ』で主役を務めるのが、キャロル・シェルビーがフォードとコラボして製作したレーシングカー『フォード ..

映画では、フォードの副社長レオ・ビーブが敵役として描かれている。鼻っ柱が強いマイルズを嫌って排除しようとする官僚的で高慢な男というキャラなのだ。2人の張り合いの間に立って苦労するのがシェルビーである。レースチームに限った話ではなく、さまざまな職場で似たような状況が出現しているに違いない。

だが47年で生涯を終えた彼の名は意外に知られていない。その数奇な人生に迫る。メカニックと両立させてコブラ ..

事の次第を聞いたフォード社長のヘンリー2世は色をなした。「ベストエンジニアとベストドライバーを集めろ!」と命じ、ル・マンでフェラーリを倒すことを最優先事項に掲げる。こうしてフォードとフェラーリの対立構造が決定したのだ。映画はもちろんアメリカの大企業とイタリアの工房との闘いを描くわけだが、それだけではない。対立構造はほかにもあったのだ。

これって、シェルビーコブラを作っていた人。 あの世界でいちばん高い車として売られている旧車。 (高いのは特別版のやつだけど).

製作を進めているのは「20世紀フォックス」です。そして、内容としては、1966年のル・マン24時間耐久レースで「フォード・モーター」が「フェラーリ」を打ち負かし、1位から3位まで独占する劇的なフィニッシュを遂げた、あの伝説的レースが描かれるということです。ちなみに、この映画のモータースポーツの背景を考えると1960年代は、「フェラーリ330」や「フェラーリ250GTO」がトップマシンとして常勝していた「フェラーリ」が大きな存在感を表していた時代でした。そこに「フォードGT40」が現れ「フェラーリ」の牙城を打ち壊したのでした。それが伝説の1966年のル・マン24時間耐久レースだったのです。

1966年のル・マンを迫真の映像で描く『フォードvsフェラーリ』

2020年1月10日(金)から全国ロードショーされている実話を元にした映画「フォードVSフェラーリ」。本格派のカーアクション映画とあって高評価をうけ大ヒット。

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フォードもまた、経営上の問題を抱えていた。戦後のベビーブームで生まれた世代が運転免許を取得する時期を迎えていたが、彼らにフィットする若者向けのラインナップを欠いていたのである。マーケティング戦略を担当していたリー・アイアコッカは、コンパクトでスポーティーなモデルを提案する。それが1964年に発売された「マスタング」である。ポニーカーと呼ばれるジャンルを切り開いた画期的なモデルだった。

Go to channel · Ford v Ferrari Daytona Scene; Gas Gas Gas

映画のクライマックスは、1966年のル・マン24時間レース。『フォードvsフェラーリ』のタイトルでわかるように、「フォードGT40」と「フェラーリ330P3」の激闘を描く。実際に行われたレースだから、勝敗は知られている。それでも観ていて興奮してしまうのが、この映画が優れていることの証明である。スピードに懸けたエンジニアとドライバーがリアルに描かれているからこそ、観客は白熱の闘いに没入することができるのだ。

Mデイモンがキャロルシェルビー役みたいです。 作中に出てくるGT40やコブラは

映画に出てくるフォードの会長のヘンリー・フォード2世は、単なる3代目の、エバったボンボンでしたが、実際のヘンリー2世はそうではありません。1917年生まれのこのひとは、おとうさんのエドセルが第二次大戦のさなかにがんで亡くなり、ヘンリー、フォード・モーターの創業者ですね、おじいさんは80歳を過ぎて高齢で心許ないいうんで、海軍から呼び戻されて28歳でフォードのトップを引き継いだ。このとき、会社はボロボロで倒産寸前。ヘンリー2世はそれを見事に見事に立て直して、そしてもっともっと会社を大きくしようと思って、グローバリゼーションを推進したんです。ヘンリー2世はヨーロッパでフォードを売るために、フェラーリを会社ごと買おうとさえした、スケールの大きな大きな経営者、ビジネスマンでした。